毒親とは、子どもの人生において妨害といえる悪影響を及ぼす親のことを言います。虐待や育児放棄などはその顕著な例ですが、そこまでひどいケースではなくても、支配的、否定的、過干渉や共依存的な親などは、毒親と言えます。そういった場合は子どもが自分の親が毒親であることに気づきにくいパターンも多々あります。
毒親に育てられた子どもには、性格的な特徴がみられます。もしかして自分は毒親育ちかも!?という方は、自分の性格にあてはまる部分があるかどうかチェックしてみてください。
この記事の内容
1.毒親育ちの子どもの性格的特徴チェック
①人間関係につまづきがち
②極端な思考や偏った価値観をもつ
③不安感が強く挫折や批判に弱い
④自分の感情がわからなかったり感情のコントロールが苦手
⑤自分への評価が高すぎる、または低すぎる
⑥依存的傾向が強い
特徴①人間関係につまづきがち
みなさんはコミュニケーションをどこで学びましたか?学校や塾で習ったという人はほとんど無いでしょう。なぜならコミュニケーションは生まれたときから親や家族との関係を通して、各自で習得していくものだからです。
ですから、そのコミュニケーションの基礎となる親子関係が破綻していたり、家族が機能不全に陥っている場合は、偏った歪なコミュニケーションしか受け取ることが出来ません。そんな子どもが学校や社会という集団で上手くコミュニケーションをとるのは難しく、どこかに亀裂が入ってしまうのです。
とくに毒親のコミニュケーションは一方的な場合が多いですから、いままで、人間関係が上手くいかないのは自分のせいだと自分を卑下したり責めてきたひとは、そもそも、お互いが心地よいコミュニケーションの基礎を教えてもらってきていないだけ、ということに気づいていただきたいと思います。
特徴②極端な思考や偏った価値観をもつ
思考の癖や価値観も、幼少期の生育歴が大きくかかわっています。何も知らない幼少の頃に偏った価値観や考え方をすり込まれてきた場合は、世間一般の価値観から大きくズレた価値観をもっていても、それに気づきにくい場合が多いのです。
また、ゼロか百か、白か黒か、のような極端な思考をする方も多く見受けられます。それは、親の意見や価値観が絶対であるような支配的な育てられ方をしてきたためです。反論やグレーの部分があってもいい、というような柔軟な考え方を許されてこなかったからなのです。
特徴③不安感が強く批判や挫折に弱い
毒親育ちの特徴に、価値観が外にある、という点があります。常に親の干渉や支配の中で育ってきたことで、価値観の軸が自分自身になく、親に認められるため、褒められるため、また、親の機嫌をそこねないために生きてきてしまった人が多くいます。
そのため、常に根底には不安感があり、ちょっとした失敗や挫折、批判にも心が折れてしまう場合が少なくありません。親の期待通り理想通りの自分でいれば愛されると、そこからはずれてしまった自分には価値がないと思い込むなど、根底の価値観が自分の内でなく外にあるため、いつも精神的に不安定なのです。
特徴④自分の感情がわからない、または感情のコントロールが苦手
幼少期から、自分の子どもらしい感情を素直にを出すことを抑圧されてきたり、自分の本心の行動を常に否定されたり過分に干渉されて育つと、だんだんと、自分の本心をださないほうが愛されるのだ、と思うようになります。
そのため、自分の感情にふたをしたり、感情を麻痺させて生きていく場合が多くなります。そうすると、大人になってからも、自分の好きなモノや、本当にやりたいことは何かと問いかけてみても、自分ですらわからないということがあるのです。
ところが無意識の部分には、抑圧した感情が沈んでいますので、ふとした時に感情に火ついて、爆発してしまうこともあります。朝おきると原因のわからない不安感にさいなまれる、夜になるとなぜか涙がとまらない、一度キレたら手がつけられないなど、自分でも感情のコントロールがうまくいかない場合は、自分の感情を抑圧しているのかもしれません。
特徴⑤自分への評価が高すぎる、または低すぎる
自己評価は高すぎても低すぎても人生はうまくいきません。幼少期に親から怒られすぎたり否定されて育った場合は自己評価が低くなってしまい人生がうまくいきませんが、親から褒められて育った場合は自己評価が高くなりすぎ、やはりうまくいきません。なぜかというと、ありのままの自分を認めてもらっていない、という点において、褒められることも叱られることも同じだからです。
つまり、人間は良い面も悪い面もあって当たり前です。長所は裏を返せば短所にもなり得ますし、反対もまたしかりです。ところが、常に褒められて育つと、自分の良い面だけを過大に評価するようになり、悪い面は見ないようにしたり否定するため、何かうまくいかないことがあると、自分のせいではない、自分は完璧な人間のはずだから、周りがわるい、運が悪いに違いない、と、自分の非を直視できない性格となってしまい、人は離れて行ってしまうのです。
良い面も悪い面も含めて自分であり、ありのままの自分でいいとまずは認めて自分の存在を肯定することが、幸せにつながります。
特徴⑥依存的傾向が強い
依存心の強さも、幼少期の生育歴に関わりがあります。幼少期に、良い面も悪い面もまるごと認められ、しっかりと受け止めてもらってきた人は、自己肯定感が根付き、自立していくことができます。
ところが、この幼少期にしっかりと愛され、甘やかされ、受け止められる、という体験をしていない場合は、大人になってからも、いつまでも、その部分の欠乏感を誰かに、何かに埋めて欲しいと、依存的傾向をもちやすくなってしまうのです。
たばこやお酒などに依存するのも依存症です。また、依存と支配は立場が入れ替わるだけで同じことですが、付き合う人や結婚相手などに依存したり束縛や支配することも、そういった生育歴や心理が影響しているといわれています。また子どもへの支配や依存も同じです。
まずは、外に欠乏感を埋めてもらおうとすることをやめましょう。それは自分の内側にしかないのです。
2.まとめ
いかがでしたか、自分は毒親育ちかもしれない、と思ったら、まずは親の精神的肉体的支配から自分を解き放つことを最優先してください。優しい人ほど、親がかわいそうとか、罪悪感を感じて相手を優先させてしまいます。
順番を間違えてはいけません。まずは自分自身をしっかりと認めて癒やして、満たしてあげましょう。そして余力があれば、周りに分け与えてあげれば良いのです。
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