これから、二人目の出産を控えている親さんもあると思います。また、現在、二人目育児に奮闘されている、という親さんも。まずは親になるということに慣れるので精一杯だった一人目育児とは違い、二人目育児には、また多くの難関が待っています。そんな二人目育児への心がまえをいくつか知っておくことで、二人目育児のコツやポイントのヒントにしていただければと思います。
一人目育児と二人目育児の大きな違いとして、当たり前ですが、子どもが一人から二人になる、という点があります。一人も二人も育てれば同じ、という肝っ玉母ちゃんのような台詞を鵜呑みにしてはいけません笑。一人と二人では、その家事育児の分量も、親の子どもへの配慮も、すべての負担が倍以上となり、まさに猫の手も借りたい瞬間が幾度となく訪れます。
もちろん、成長過程の一時期ではあるわけですが、まさかそんなに?と思っている親さんは、病気の時などを想像していただくと良いかもしれません。一人が病気にかかると、二人目もうつります。そして子どもが良くなった頃、今度は自分がうつることもしばしばです。余裕のあるときは良いのですが、体調の悪いとき余裕のないときも親業は休めない場合がありますので、二人目育児にはいざというときに頼れる場所、上の子を預けられる場所を確保しておくこともおすすめします。
この記事の内容
二人目育の心構え1.上の子を優先する
①赤ちゃん返り
二人目を授かった時に注意しておくと良いのが、上の子への配慮です。一人目の子は、今まで、親の愛情を一身に受け、すべてを独り占めにできる時期がありました。そこに突如として現れる下の子は、まさに自分の領域を脅かす存在、ライバル的な存在です。しかも、生まれた頃は特に、赤ちゃんはかわいい存在で、周囲の注目もすべてが下の子にいってしまう場合が多いのです。これが上の子の赤ちゃん返りが始まる原因です。自分も赤ちゃんになれば、また注目や愛情を独り占めできるかもしれないと気を引きたがる行為ですね。
②上の子への配慮
生まれる前から、赤ちゃんはお世話をしないと生きていけない存在であること、上の子にも協力してほしいことなどを、よく話し合っておくとよいのです。これは、いくつ年が離れていても関係ありません。特にまだまだ甘えたいさかりの時期に、突然お兄ちゃんお姉ちゃんにならざるを得なかった上の子には、できるだけ優先することを気をつけたり、時には二人きりの時間をつくるなどの配慮をすることが、二人育児がスムーズになる一番のポイントと言えるでしょう。
二人目育児の心構え2.きょうだいゲンカ
①親がジャッジをしない
一人と二人で違う育児のもうひとつのポイントが、きょうだい喧嘩ですね。きょうだいゲンカをした時に、ついついしてしまいがちなのが、親がジャッジをする、というもの。
「お姉ちゃんだからガマンしなさい!」
「お兄ちゃんのものを勝手に使ったらいけないでしょ!」
というように、どちらか片方の味方をすることは、どんなに片方に非があったとしても、不公平感を招いてしまうのです。もちろん、両者の気持ちに寄り添い、お互いが満足いくように導く・・・というのは理想ですが、正直、家事に育児にいっぱいいっぱいの親にとって、そんなにいつも悠長なことは言っていられない、というのが現実ではないでしょうか。
②きょうだいゲンカは悪いものではない
そこで親さんに心構えとして知っておいてもらいたいのが、きょうだいゲンカは、悪いモノではない、ということです。実は、親子の関わりや、きょうだいとの関わりを通して、こどもたちはコミュニケーションを学んでいきます。現代の子供達は、ケンカをしてはいけない、仲良くしなさい、という価値観や、核家族化、遊びはゲーム主流、という中で、コミュニケーションの学びが少ないため、突然キレた時に感情のコントロールができない、という場合も少なくありません。
ある程度のケンカはコミュニケーションの一環として容認する、というのも大切な親の心構えなのです。もちろん、危なくない程度に気をつけておく必要はありますが、あとは余裕のあるときに、上手な気持ちの伝え方や、やりとりを一緒に考えたり、お互いの心を代弁してあげるなどの橋渡しをしていくことが、どちらの味方にもなることなく、子供達に不公平感を招かないやり方と言えます。
③愛情の取り合い
特にケンカが激しいという場合は、こどもたちが親の愛情を取り合っている場合がほとんどです。お互いに、親は相手の味方をしている、相手のほうが愛されている、という不公平感を抱いているのです。
ひとりひとりとの時間を作り、たっぷりと甘えさせてあげて愛情を感じられるようにしていくことで、ケンカがなくなっていきますので、お子さん達のケンカが絶えなくて困っているという親さんは、一度試してみてはいかがでしょうか。そして、親の愛情を感じられるようになってくると、きょうだいが仲良く遊んでくれるようになり、親はそのぶん楽になります。ぜひ自分のためにも、意識してこども達ひとりひとりへの愛情タイムを作ってみてください。
二人目育児の心構え3.買い物とお風呂
①頑張りすぎない
また、二人の育児をしながらで特に大変なのが、買い物とお風呂ではないでしょうか。ご主人が早く帰宅して子どもをお風呂に入れてくれる、というご家庭は良いのですが、そうでない場合は、お母さんがひとりで二人をお風呂に入れなければいけなくなります。
ここでも知っておくと良いのが、新生児は、頑張って絶対に毎日お風呂に入れなければいけないというこはとない、ということです。特に汗をかきにくい時期などは、全身を暖かいぬれタオルなどで拭いてあげるだけでも大丈夫ですので、なにごとも、頑張りすぎない、完璧にしようとしない、というのも一つのポイントです。
②活用できるものを調べておく
また、二人の子どもを連れての買い物は、とても大変です。ベビーカーをひきながら買い物かごをもち、上の子の手をひく、というのは、もう一本手が欲しいと、何度思ったかしれません笑。もちろん、上の子がおとなしくしているとは限りません。
おんぶ紐に下の子を背負い、買い物袋と帰りたがらない上の子を抱きかかえて帰ることもしばしばで、どんどん二の腕はたくましくなるばかりです笑。生協など宅配のものを上手に活用することもひとつの手ですので、事前に調べておきましょう。
二人目育児の心構え4.生活タイミングの違い
①上の子と下の子への対応
さて、もうひとつ、一人目育児との違いは、子ども達の生活のタイミングが合わない、という点です。特に新生児期には、数時間おきの授乳やおむつ替えなど、親自身もうまく休息が取れない場合があります。そこに加えて、上の子は外で遊びたがったり、ご飯や風呂など、個別に対応が必要となります。やっと下の子を寝かしたと思ったら、上の子が起こしてしまった、という場合もあるなど、下の子だけに手をかけているわけにはいかず、親は、自分の時間が一人目以上になくなり、疲弊していきます。
②一番は自分の心身の体調を優先させる
もちろん、手を貸してくれる人があれば良いのですが、そうでない場合は、例えば
上の子は保育園に預ける、
市町村のファミリーサポートを受ける、
食事も買ってきた物や冷凍食品を利用する
など、親さんが楽をできることを一番に優先させて欲しいと思います。罪悪感を持つ必要はありません、親さんが元気で笑顔でいることが、子ども達にとって一番大切であることを、知っておいて欲しいと思います。
まとめ
私自身、二人目の子育ては、サービス業でほとんどいない夫と、自分もフルタイムの仕事をもっていた時期でもあり、毎日が戦争のようでした。特に下の子が歩きはじめた頃には、上の子とのケンカがはげしくなり、買い物に行っても公園に行っても上と下が別々の方へ行ってしまうなど、家にいても外に行っても気が安まらない、まさにノイローゼ一歩手前という時期でした。
ケンカは親の愛情の取り合いということを学び、ありがたいことに二人とも1歳から保育園に入れてもらえたため、ときどきは片方の子だけを連れ出して、愛情タイムを作るように心がけていました。そんな子どもたちもいまではすっかり親離れしています笑。ほんのひとときのことなのですが、それでも親さんには大変な時期であるのは変わりありません。上手に手抜き息抜きをして、自分自身にも充電をしながら、かけがえのないこの時期を乗り切っていただきたいと思います。
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